感染経路と症状

ノロウイルスの感染経路

noroVirus

1.飲食物からの感染(感染型食中毒)

a.食中毒:ウイルスを蓄積した食材およびウイルスで汚染された食品を喫食して感染。
b.水系感染:水道水、井戸水などがウイルスで汚染され、その水を飲み感染。


2.ヒトからヒト感染(接触感染による経口感染・飛沫感染・空気感染)

c. 感染者の糞便や嘔吐物から手指を介して感染。(接触感染)
d. 感染者の糞便や嘔吐物に含まれたウイルスが飛散し、その飛沫から感染する場合。(飛沫感染)
排出させたウイルスが乾燥し空気中を浮遊した物を吸引して感染する場合。(空気感染)
e. 感染者が十分に手を洗わず調理した食品を食べ感染。


ノロウイルス感染症状

・症状出現には個人差があるが、主症状は突発的な激しい噴水様の嘔吐、下痢、腹痛、悪寒、38℃程度の発熱で、嘔吐の数時間前から胃に膨満感やもたれを感じる場合もある。これらの症状は通常1、2日で治癒し後遺症が残ることもない。ただし、免疫力の低下した老人や乳幼児では重症化することがあり、死亡した例(吐物による窒息、誤嚥性肺炎等の二次的要因)も報告されている。

ノロウイルスに感染した状態であっても発症しないまま終わる場合(不顕性感染)や風邪症候群と同様の症状が現れるのみの場合もある。一般に「嘔吐、下痢、腹痛を伴う風邪」という表現があるが、それらが実はノロウイルスによる感染症の可能性は低くはなく、単なる風邪ではない場合がある。これらの人でもウイルスによる感染は成立しており、糞便中にはウイルスが排出されているため、二次感染に充分な注意が必要である。




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